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英語能力に於ける要素還元論の罠。部分より全体、ワンネスについて。

こんにちは、ショーンです。

昨夜は、京都市のKさんが英語の壁正面突破セミナーに来られました。北米の大学院を出られた応用言語学者で、自身の研究を続けながら長年学生たちに英語指導をされている、知的で明るい女性です。

彼女は優れた専門家であり、もちろん英語はすでにとても上手い人です。しかし、そんな人でも「英語を教える」という仕事に長年従事していると、知らない間に大きなストレスを抱え込んでしまうのです。

なぜでしょうか?

教育機関で英語を教えるというのは本当に大変なことで、指導しているうちに、いつの間にか先生本人が科学的な要素還元論の罠に陥ってしまうのです。

要素還元論というのは、簡単に言えば、ある事象を分解して部分ごとに見ていくこと。

「全体とは部分の総和以上である」とアリストテレス(紀元前384 – 322)は述べました。

すなわち、いくら部分と部分を足したところで、完成形にはならないのです。

例えば、ひとつの完成形を部分と部分に切り分けていくとします。そうすると、再び組み立てても、元の完成形に戻らなくなります。

子供のときにおもちゃの分解癖のあった人には、そういうことを経験したことのある人もいるかもしれません。

おもちゃでもそうなのに、ましてや人間を分解して組み立てることはできません。

部分を足していっても、全体にはならない。

教室で正しい文法を習い、正しい発音を習ったとしても、完成されたひとりの英語話者になれるわけではないのです。

ここ200年ぐらいの世界的なサイエンスの大流行により、教育機関はすべて要素還元論に陥っています。

オズの魔法使いに出てきた、心が無いことに悩んでいるカカシのようなものです。一応ことばは話せるが、何か決定的なものが足りない。。。

ワンネス。私たちは全体であり、ひとつであることが本当に大切です。

先生業をしていると、もともとは「自分」と「ことば」がひとつであるはずなのに、学生たちに指導していると、いつの間にか分離してきます。

要素に分けて指導しているうちに、本来自分が自然に持っているはずの英語の感覚が見えなくなってくる。

学校教育の中や、科学的教育法の枠組みの中で、そのようなことで自分の英語に悩んでいる先生たちはたくさんいます。

もちろん私たちの現代社会では、科学から受けている恩恵は大きいのですが、科学的にヒトの能力を要素に分けて分類分けしてしまうと、できることもできなってしまうのです。

部分より、全体。

ワンネスを大切にすることが、あなたを真正なるひとりの英語話者に引き戻します。

日本に戻った帰国子女でも、自分の英語が要素に分断されてしまい、英語を話すことに苦手意識を感じてしまう人もたくさんいます。

イップスも機能性発声障害も、英語を話すときに頭の中で英作文をしてからでないと話せない現象も、根は同じ。

なかなか周囲の人にはわからないことですが、本人にとったら、これらのことは非常に大きな苦しみです。

この苦しみを取り、健全な全体性を獲得、もしくは再獲得してもらうのが、私ショーンの専門です。

悩んでいる先生方、帰国子女の皆さん、ひとりで苦しむのは大変辛いことです。

ご相談ください。

必ず、元に戻れます。

あなたが再び、明るく元気な英語話者になることが、人類社会へのすばらしい貢献なのです。

真実を知らされていない日本人英語学習者が、一人でも多く救われますように。


ショーンツジイ

文化人類学者
英語道場 升砲館 館長


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