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英語発音教育の気持ち悪さ(教師の押し付け)

おはよう、ショーンだ。毎日暑いが、皆さま、お元気に過ごされているだろうか?今週末は、升砲館比叡山道場新館でビッキーの指導する初心者向けのZクラスが開催される。

初心者クラスという名前の通り、本当に初心者向けの内容なのだが、受講者は多種多様。英語の超苦手な中学生や、現役の高校生もいれば、経営者、歯科衛生士、主婦、そして、すでに英語がペラペラの東大卒や博士号保持者のエリートも、なんと同じ初心者クラスで一緒に楽しく学んでいる。不思議なくらい笑顔の絶えないクラスで、世界でも珍しい稀有な楽しいクラスである。

さて、私は今から、大切なことがらについて触れる。ただ、あなたが、それを真剣に受け止めてくれるかどうかは、私にとっては重要ではない。

なぜなら、そもそも、あなたはそれに興味がないかもしれないし、そして、何よりも、私は真剣である。それで十分だからだ。

私は教師をしている。文化人類学と音声学、行動科学など軸に、大人から英語を習得する方法を提供している。

特に、発音能力、コミュニケーション能力、スピーチ能力、アドリブ能力を改善したくて悩んでいる人を助けるのが、私の仕事である。

私は私の仕事が好きだ。

英語教師という仕事は、私を掛け値なしに素晴らしい人たちと出会わせてくれた。

私は、この職に、どれほどの恩寵をもらっているのかわからないぐらいだ。

ただ、そもそも教師というものは、その性質上、暴力的な存在だと思う。

もくじ

そもそも教師という仕事は、暴力的な要素がある

もっと言えば、教師だけではなく、親や上司や先輩も暴力的だ。

そして、実を言えば、子供も部下も後輩も被害者に見えるが、実は暴力的であることも多い。

あなたも暴力的だ。私たち人間は、皆、暴力的なのかもしれない。ネアンデルタールの時代から、暴力的な個体が競争に生き延びて、その末裔が現代の私たちという説もあるぐらいだしね。

暴力と言っても、戦争で敵を殺したりすることだけではない。

どんな暴力があるのか?

険のあることばを用いる、無視するようなそぶりを見せる、嘲笑する、冷笑を浴びせるなどの行為は、モロに暴力である。

また、周囲の人を無能に見せることによって、自分をよく見せようとするのは、自己愛性人格障害者がよく行う手法の暴力だ。

他者にマウントを取らないと生きていけない、という自己愛性人格障害の性質上、驚くべきことではないが、自己愛性人格障害者は、教師という職を選ぶことも多いとアメリカでは報告されている。

そして、概して、教師を始め、年長者たちがよく行うのが、自分の価値観を相手に押し付ける行為。

それも暴力に他ならない。

では、英語教育の中の暴力とは?

英語の発音習得に関して、世の中には大きく分けて二つの流派がある。

❶日本人なのだから、日本人訛りの英語で良いと思う。
❷英語を話すときは、ネイティブのような発音で話したい。

これらは、全くもって当人の望みで、自由な選択だ。ことばは、パーソナルなものだから。

字を綺麗に書けるようにになりたくて書道教室に通う人もいれば、通わない人もいる。

しかし、それが以下のように、他者に対する押し付けとなった途端に、自由な選択ではなくなる。

日本人なのだから、日本人訛りの英語で良いのです。あなたもそうしなさい!!
英語を話すときは、正確な発音が大切です。絶対に間違えてはいけませんよ!!!

他者に対するこれらの押し付け行為。インターネット上でも実生活上でも、あらゆるところで、そういうことが平然と行われている。

日本人訛り英語の推進派も、ネイティブ発音推進派も、根っこは同じ

他者に自分の価値観を押し付けるという点で、日本語訛り推進派も、ネイティブ発音推進派も、根っこは同じで暴力的だ。

もし、私が生徒だったら、押し付けがましい教室になんか行きたくないよ。

大人から外国語を習得しようとするとき、一番難しいのが発音である。

なぜなら、ヒトは大人になってしまうと、完全に無防備で、あるがままのオープンな見方をすることが難しくなってしまうので、子供のころと同じように音を聞けなくなってしまうのだ。

認知力。それは、押し付けでは決して得られない能力だ。

押し付けがましい、意地悪な教師の眼差しの元では、私たちは自然で美しい発音なんか絶対に得ることはできない。

また、家庭内にも見えない暴力がたくさんある。度を超えたモラハラ、パワハラもある。読者の皆さんも、見聞きしたことはあるだろう?

他者を変えようとするのは、暴力を生み出しやすい

自分の価値観を子供に押し付ける親たち。

一見、真面目に見える親たちの内面のそういう暴力性が、子供たちを破壊しているケースがいかに多いことか。

他人を変えようとするのは、暴力を生み出しやすい。

私は16歳のときから英語を教えているが、他人を変えようとして、他人に対してがんばってきたのではない。

私はあくまで自分の生き方として仕事に取り組んでいるだけで、あなたがそれをどのように受け取るかは、あなたの自由だ。

私の仕事は、英語に悩むあなたを助けることで、私はその仕事が好きなのだ。のべ5万人以上の人に指導したことによって、浅学非才な私でも、多種多少なケースから多くを学ばせてもらうことができた。

結論として言えるのは、「押し付け行為」は誰にも幸せをもたらさないということだ。

私が文化人類学に死ぬほど没頭したのも、英語教師になったのも、誰にも押し付けられたわけではなかったよ。

ひとりひとりが、一生懸命に楽しく生きること。

そのために、生きるための英語、あなたがあなたでいるための英語であることが大切だ。

結果として、あなたには生命力ある、自然で美しい英語が宿ってくる。

あれ、この人はアメリカ育ちだったっけ?と思えるような英語を話せるようになるのは、そういうタイプの人である。

正直に生きよう!自由に生きよう!

みんな、正直に生きよう。自由に生きよう!幸せになろう!

升砲館の夏合宿まであと6日。場所は京都。

今回は、立派な宿泊所で余裕があるので、来たい人は、まだ来れるぞ。

昨日もTさん(横浜市・女性)から、合宿参加の連絡をもらった。

ありがとう!最高の合宿にしよう!

みんな、英語がんばれよ!!!

では、今日も笑顔で良い1日を!


ショーンツジイ

文化人類学者
英語道場 升砲館 館長


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