綺麗事を抜きにして本当のことを書く。
私たちヒトは、ゴリラやチンパンジーと同じく、序列の世界に生きている。
競争、序列、それが私たち霊長類の特性なのだ。
序列の世界では、勝つことが大切。負けないことが大切と言ってもいい。
「自分のことを認められたい」という承認欲求を持っているのは、あなたが健全な霊長類である証拠だし、「周囲よりまさっている」という欲求を叶えることが私たちヒトにとって気持ちが良いことであるのは、J. ホイジンガやR.カイヨワの研究に見られるように、全人類的に見られるヒトの特性となっている。
スポーツの試合で勝つ、給料で勝つ、友達の数で勝つ、身長で勝つ、牛乳の早飲みで勝つ、、あらゆる事柄で、私たちヒトは競争をしている。
「どちらがよりヴィーガンか?」という、健康志向の人同士のマウントの取り合い。
「胃をやったんですか?そんなのまだまだ。私なんて、胃潰瘍と十二指腸潰瘍のダブルですよ」などのサラリーマンの病気マウンティングや、睡眠時間の短さ自慢、ブラック企業での苦労の度合いの勝負。
アジアの仏教徒同士で見られる「どちらがより清貧に生きているか?」という競争。
あなたの周囲にも「どちらがより不幸か」という競争を挑んでくるヒトの個体がいるはずだ。
不幸で、被害者ポジションを確保すればマウントを取れる社会だから。
「そんなことありませんよ、私は序列や競争には無関係な生き方をしています」と言ってくるヒトの個体は、「私はあなたより心が綺麗」というマウントの手法を取っていることが多い。
成功者が「勝ち負けは関係ない」と言っているのは、すでに莫大な財産を持っていて一般人にボロ勝ちしているからである。普段はそのような綺麗事を言っている成功者でも、同じ程度の財産を持つ他の成功者と同じ部屋にいるときは、やっぱり序列意識が生まれてくる。
あなたの周りにも「勝ち負けが全てじゃない」と言ってくる者もいるだろう。勝ち負けが「全て」ではないという考えには私ショーンも同意するが、問題はやたらと「勝ち負けが全てじゃない」という考え方をあなたに押し付けようとすることだ。そう言ってくる個体とは距離を置いた方が良い。
なぜなら、その個体は、綺麗事を言うことによってあなたにマウントを取ってきているからだ。あなたに武装解除させて、その隙にマウントを取りやすい状況を作ろうとしている。本当に勝ち負けが関係ないのであれば、わざわざそういうことをあなたに言ってきて、あなたを引きずり落とそうとする理由がないのだ。
「そんなに勝ち負けにこだわるなんて、何か寂しいね」と情緒に訴えてくる個体もいるだろう。が、それにも要注意。大東亜戦争終結時のソ連のようなもの。武装解除させられたあなたに侵入してくる。
残念ながら、この世は良い人ばかりではない。
序列世界に生きるのは私たち霊長類の本性ではあるが、中には病的なレベルであなたにマウントを取ってくる者もいる。自己愛性の極めて強い人格を持つ個体だ。
そのような者に、あなたの大切な心を傷つけられぬよう注意して欲しい。
霊長類のヒトから、序列意識や競争心を消し去ることはできない。
Play the game.という英語の表現は「正々堂々と行動する」という意味だ。
助け合いながら、お互いの長所を讃えあって生きていける、正々堂々とした健全な競争社会を作るしかない。
そう私は思う。
勝とう!それが霊長類の本性だ。
あなたが競争心を捨てたとき、あなたは死ぬ。
子供達の未来のためにも、ひとりひとりの大人が、気高き競争者となろう!
私は自分の生徒たちに英語でボロ勝ちしてもらいたくて、英語道場をやっている。
門下生やクライアントが英語がペラペラになっていくのを見るのは、本当に感動する。
大人たちがこんなに輝いていることが、私は本当に嬉しいのだ。
みんな、ありがとう。
そして負けるなよ。