話そうとするだけで、喉が引きつる。
あなたにそのような経験はおありだろうか?
他人にはなかなか理解されない、その辛さ。
この記事は、その問題に悩まされている人に向けて書く。
機能性発声障害、イップス(局所ジストニア)
それは機能性発声障害とも呼ばれるもので、声のイップス(局所ジストニア)というものだ。
イップスとは、野球選手がバットを振れなくなったり、ゴルフ選手がクラブを振れなくなったり、音楽家が指が動かなくなったり、声の仕事に関わる人が声が出なくなったりする症状のことである。
猛烈な外面的ストレスにさらされたことが原因になることもあるが、加えて「自分の身体をコントロールしよう」とし過ぎて、身体が機能不全の状態に陥ってしまうケースが多い。
この現状のことを「身体の反乱」と呼んだのが、トロント神経可塑訓練研究所の所長であるホアキン・ファリアス博士である。
あまりにも自分の身体をコントロールしようとし過ぎると、身体は反乱を起こす。
教育ママの子供に対する過干渉と似ていて、過剰なコントロールは、コントロール不全を生み出す。
「身体の反乱?そんなの気持ちの問題だけでしょう」と健康な人は思うかもしれないが、そうではないのだ。
細胞レベルで身体は機能不全を起こす
米国の神経生理学者キャンディス・パート博士は、細胞の中にドーパミンがあることを見出し、ひとつひとつの細胞がそれぞれ感情を持っていることを発見した。
なんと、私たちの身体の中で、兆を超える数の細胞ひとつひとつに感情があるのだ。
その事実は、私たちが、自らの身体各部をコントロールしようとし過ぎると、細胞レベルで反発が起こるということを示唆している。
機能性発声障害の人は、声が出ない焦りから「声を出そう」「息を吸おう」と思い過ぎて身体がさらに言うことを聞かなくなってしまう。私の父親は50代のとき、私は30代のとき猛烈なストレスにさらされ、私たちは父子で機能性発声障害の経験があるが、息が吸えないのは牢獄の中に閉じ込められているような辛さである。
そして、私は職業柄かなりの数の発声障害に苦しむ英語学習者を見てきた。深刻なケースでは、TOEIC満点保持者なのに、”How are you?”の挨拶ですら、一度紙切れに書いてからでないと英語が話せない方もいた。
外国語をやるのは色々とストレスに遭遇することが多く、精神的に悩む英語学習者は少なくない。
それだけに、それらのストレスに対抗できるような、正しいトレーニングが必要なのだが、残念ながらそれらは表の英語教育には存在しない。
また、文化的な事情もある。
日本文化の特異性について
日本の中では、失敗すると茶化されることが多いし、がんばったらがんばったことに対して茶化されることが多く、大人から外国語を身に付けるには非常にストレスに遭いやすい環境だ。
升砲館のような裏の英語教育(実はそこが王道なのだが)でないと、この辺りの問題は解決しない。
升砲館がことばの習得に「身体性」を重んじるのは、こういう理由からである。
身体性を重んじることにより解決する方法がある
ことばやリズム、ヒトの社会性などは、すべて大脳辺縁系や副交感神経系などを介して、身体性に帰着するのだ。
身体性とマインド、その二つを押さえることにより、あなたは卓越した英語話者になれるよ。
英語のストレスに苦しんでいる人が、一人でも減りますように。
今日も笑顔で良い1日を!