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ことばは身体を通して学びたまえ

こんにちは、ショーンだ。写真は、升砲館比叡山道場近くの京都市左京区の山道で昨日撮影したものだ。

私はゴミの不法投棄が大嫌いなので、この看板を作った人の気持ちには心から賛同するが、やっぱり国語力は大切と思った。

確かに「捨てる」と「拾う」は似ているので、うっかり書き間違えないように気をつけない。

さて、今日、私がお伝えしたいことは、ことばの身体性についてである。

もくじ

ことばを習得するに当たってまず一番大切なことは、身体で覚えることだ。

知識も大切だけど、身体を通して覚えることが重要である。

ことばと身体は切り離せない。

新生児は生後1時間で自分の身体と周囲の大人の身体動作を同期し始めることが報告されているし、文化人類学者エドワード・T・ホールによれば、私たち人間の生きているこの世界は、ことばの発音とまばたきの動作的協調に至るまで、あらゆる動作と言葉がシンクロナイズされている。

英語と日本語では発声法からして違う。

言語学的にはプロソディという分野の研究だが、英語の発声法で日本語を話しても、日本語に聞こえにくいし、逆に、日本語の発声で英語を話しても、英語に聞こえにくい。

声の出し方の違いは、声帯や横隔膜、喉頭や咽頭など身体の使い方の違いによるものであるし、リズムや言語感覚も、ヒトの身体から来ている。

子供は自分の身体感覚でもって柔軟に外界を見ているので、どんな外国語にも自分の身体を合わせて行くことができる。

しかし、人は大人になってしまうと自分の声の出し方や発音の仕方が普通だと考えるので、外国語を学ぶときも、なかなか自分の身体の使い方を変えるという発想が湧きにくい。

屈筋(flexsors)から伸筋(extensors)優位へと、筋肉の使い方を変えたり、呼吸のやり方をホンのちょっと変えるだけでも、あなたの英語発音は劇的に変わってくる。

発音は劇的にうまくなるが、升砲館で行っている身体訓練法は単なる英語発音クラスではない。

語彙や表現も、身体を使ってどんどん覚えて行くことができることも、身体訓練法のメリットだ。

そして、当たり前だが、身体の使い方を変えるということは、英語に自分の身体を同期させるということなので、リスニングの面も飛躍的に向上する。升砲館では初めてTOEICを受ける英語初心者の人でも、リスニングの点数は非常に高いし、TOEICのリスニング満点を取っている門下生も多い。

英語の身体訓練を行えば、相手のリズムと同期させることができるため、対人の会話も自然になってきて驚くほどに上達するし、アドリブで話すのもうまくなる。

常識的な会話のルールも、頭だけでなく、身体を通して場の感触を掴みながら自分のモノにして行くことが大切だ。

武道で言うところの約束組手や自由組手の稽古のようなものかもしれない。

「身体の使い方を知らないまま、空手の試合やボクシングの試合に出場させられる」

「ルールを把握できていないまま、空手の試合やボクシングの試合に出場させられる」

上記は想像するだけでいたたまれない状況だが、私から見れば、残念ながらそういうことを悪気なく繰り返しているのが、一般的な英会話教育の世界なのである。

頭で知識を覚えようとしているし、身体にも染み込ませていないので、そんな英語は実際の場面では役に立たない。

「身体を通して覚えていない」
これが日本人の英会話能力の低さの根本原因だ。

私は、自分の生徒には英語がうまくなって欲しい。

あなたに笑顔で英語をペラペラ話せるようになってもらいたい。

英語の身体訓練をやるんだ。

ことばは身体で覚えたまえ!

あなたが子どものときにそうであったように。

人生を楽しんで!


ショーンツジイ

文化人類学者
英語道場 升砲館 館長


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