SHAWN TSUJII'S

英語を10倍以上のスピードで上達させる方法について

嗚呼、なんと美しく天空にそびえ立つ鋼鉄の社や!おはよう、ショーンだ。写真は六本木ヒルズから撮った東京タワー。天候には恵まれない日であったが、東京タワーを見ると私は心が踊って仕方がない。

さて、今日は、多くの英語学習者や関係者が陥っている誤りについて書く。残念ながらこの誤りに気づいている人は、学習者も教師にも、出版社にも非常に少ない。

もくじ

英語を始めるモチベーションの陥る罠

あなたは以下のステートメントを見て、どう思うだろう?

・プレゼンテーションや海外旅行で必要だから英語をやる。
・通じなかったら困るから、発音を学ぶ。
・正しい文章が書けなかったらいけないので、文法をやる。
・聞き取れなかったら支障があるので、リスニング訓練をやる。

上記は何も問題のないステートメントで、すべて正しいモチベーションに見えるかもしれない。もちろん人の悩みはそれぞれであるし、とっかかりは、これらで良いのだが、こういう考えでずっと英語を続けてしまうと上達は非常に遅い

実際、上達の遅さに、ほとんどの人がやる気を失い英語学習を諦めてしまうのだが、本人たちもこの誤りが全く見えていないので、まさかすぐ近くに「10倍以上のスピードで上達する別の道筋」があるなんて思いもしていない。

10倍以上のスピードで英語が上達する別の道筋がある

まさかすぐ近くに「10倍以上のスピードで上達する別の道筋」があるなんて思いもしていない。

考えてみよう。

「風邪をひかないために乾布摩擦をする」

という対処療法で実行するのと、

「大好きな乾布摩擦を毎日行った結果、風邪をひきにくくなった」

というのでは、スタート地点も違えば、得られる結果も全然違うのは当然であろう。

私はかつて、イエローハット創業者の鍵山秀三郎氏と、京都市の木屋町通の早朝清掃ボランティアを行ったことがある。アスファルトや歩道にこびりついたガムをひとつずつスクレーパーで取る作業だ。

鍵山氏は社内のトイレを素手で磨くことで有名な経営者だ。イエローハットの成功を見て、日本の多くの経営者が「トイレを素手で磨けば、会社が儲かる」と考え、鍵山氏式のトイレ清掃を真似たが、誰もイエローハットのように成功しなかった。

以前、私が話を伺った元高校球児で甲子園に出場経験のある初老の男性は、こうおっしゃった。

「毎晩、バットとグローブを抱きしめて寝ていました」

もう、おわかりだろう。彼は甲子園大会に出場するために、バットとグローブを抱いて寝ていたわけではない。彼は野球を愛していたのだ。

私ショーンの提唱する升砲館式 根本的英語習得法のトレーニングでは「身体で覚える」というヒト本来の身体性を大切にしている。

カラダで覚えると聞き「升砲館は体育会系か?」と思われることがあるが、それは100%誤解である。

英語道場を名乗っているので「体育会系」というイメージを持たれるのかもしれないが、升砲館は「体育会系」とは全く違う。

世間で言われている「体育会系」たるものの大きな問題は、その十中八九が「練習と規律的訓練を同時にやろうとしている誤り」に陥っていることだ。

私の主義として、ことばやコミュニケーション能力習熟のためのトレーニングというのは、トレーニングそれ自体が楽しく実行できるものでなければいけない

永続しない義務的な苦役のトレーニング

トレーニングが義務的な苦役となれば、そんなものは永続しない。

また、実行手順が複雑で難しいものになると、それを永続せしめることは困難なので、横たわる深い理論はあれども、トレーニングはできる限りシンプルで誰でも容易に実行できるものでなければいけない。真理は平凡なり。そこに最大限の効果が隠されているのだ。

そういう考えに従い、私は升砲館式トレーニングをデザインしている。

文化人類学では研究されているが、ヒトの文明はすべては遊戯から来ている。英語のsport(スポーツ)は、古記フランス語を通じて元々はラテン語の「遊び」の意味。英語で言うPlay the gameは「ゲームをプレイする」という意味ではなくて「正々堂々と行動する」という意味だ。

故に、升砲館式でのトレーニングは「公平なルールで遊ぶ」という、西洋の伝統的なゲーム思想に基づいた考え方で行なっていて、熱中すると時間が過ぎるのを忘れてしまうぐらいの楽しいトレーニング群の集積となっている。

練習自体を愛好できるか?

練習自体を愛好できるか?が大切。

子供は「これをやっておくと後で得する」などという邪念を持たない。だから、早くことばも覚える。

大人の皆さん、トレーニング自体を愛することだ。

“We’re not here for grading, we’re here for training.”
私たちは成績付けのためにここにいるのではない、トレーニングのためにここにいるのだ。

あなたが、そういう考え方の指導者と出会えますように。


ショーンツジイ

文化人類学者
英語道場 升砲館 館長


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