こんばんは、ショーンだ。
お前は、英語の”know”の意味をご存知だろうか?
そんなの簡単だ。「知る」だろ?
と思うかもしれないが、答えはノーだ。
両者の間には決定的な違いがある。
例えば、
「私はトム・クルーズを知っています」
を英語でどう言うだろうか?
“I know Tom Cruise.”
と、多くの日本人が答えるが、それは100%間違った英訳だ。
なぜなら”I know Tom Cruise.”には、「トム・クルーズと親しい間柄です」というニュアンスが多分に含まれているのである。
“know”は「知っている」だけではなく、「よーく知っていて、その意味や内部まで把握している」というような感覚を持つ。
ちなみに、「トム・クルーズを知っています」を英語で言うときは、”I know about Tom Cruise.”である。
日本語の「知る」は「〜の名前を知っている」というニュアンスが強いが、”know”は「〜ができる」や「〜が使える」という意味も含んでいる。
“I know tennis.”
は、「テニスを知っている」という意味ではなく、「テニスがばっちりできる」というニュアンスに近い。
なので、英語の”know”と日本語の「知る」との間には、大きな溝がある。
中身まで掌握するのが”know”で、言葉や呼び名を知っているのが「知る」だ。
なぜ、私はこんなことについて話しているのか?
それは、情報やノウハウの表面をなぞっただけで、「知った」と満足してしまい、全然英語ができるようになって行かない日本人英語学習者が多いからである。
非常に多いのだ。
英語学習をやる上で、それは見逃すことのできない大きな問題だ。
特に、国立大学卒などの頭でっかちの生徒に、知識偏重の傾向が強い。
「前も習ったのに、なぜ今日もそれを練習するんですか?」というのはバカげた考え方だ。
できていないから、できるようになるために練習しているだけなのにね。
彼らは「できるか?できないか?」ではなく、「情報を知っているか?」ということに終始する。
だから、できるようにならない。
The goal is not to be good at basic skills and then move on. The goal is to be great at the most important things.
– Lemov, Doug Woolway, Erica and Yezzi, Katie (2012) Practice Perfect, Jossey-Bass
(目標は、基本的なスキルを身につけて「次に進む」ことではない。「もっとも重要なこと」が並はずれてうまくなることだ。)
練習により脳の中に新しいネットワークを構築して、色々なことが「たやすく」できるようになった状態。
それが、技芸の習得に於ける”know”の意味である。
私は、お前には英語を「知る」だけでなく、英語を「できる(know)」ようになって欲しいのだ。
「知る」だけで満足するな。
升砲館のメソッドで、お前は確実に英語ができる(know)ようになる。
胸を張って、”I know English.”と言えるようになってくれ。
それが私の望みだ。
SHAWN