やれば、できる

写真は愛犬Mojo。ヘアカットに連れて行く暇がなく、おそろしく毛が伸び放題のとき。これはこれで愛嬌があってかわいかった。

さて、ある女性の話をしよう。

彼女は20代半ばの社会人。英語は“苦手”どころか、ほとんど触れたこともない初心者だった。

最初のレッスンで渡したのは、Heinemann出版の Communicate という初心者向けの英会話テキスト。

しかし当時の彼女にとっては、ページを開くことすら小さな恐怖だった。

学校でも英語は最も苦手な科目。
英会話を楽しむ余裕なんて、微塵もなかった。

それでも彼女は逃げなかった。

スマホも、YouTubeも、AIもない時代。
できることといえば、ただ一つ。

中学生向けの英語を、ゼロからやり直すこと。
最初の1ヶ月で中1の問題集を終え、
2ヶ月目には中2、
3ヶ月目には中3へ。

黙々と、淡々と、しかし確実に前へ進んでいった。
彼女は“勉強としての英語”は苦手だった。

しかし、英語の「音」が好きだった。

彼女は、発音を軸にすべてを積み上げた。
文法も、語彙も、読解も、ライティングも。

一本の軸から伸びる枝葉のように、彼女の英語力はみるみる育っていった。

3年後には、彼女はアメリカの大学へ入学。
そして、優秀な成績で卒業した。

今は通訳として世界を相手に活躍している。

あの頃、英会話のテキストを前に泣きそうな顔をしていた彼女が、今は胸を張って、堂々と英語で世界を渡り歩いている。

彼女は、ただ、諦めなかった。

過去の成績表でもない。
才能でもない。
環境でもない。

たった一つの事実だけが、彼女を未来へ連れていった。

“やれば、できる”

これは誰かの物語ではなく、あなたにも起こりうる。

本当だよ。

英傑のあなたへ

ショーンツジイ
プロイングリッシュスピーカー育成ディレクター