写真は、私が理事を務めている人道支援団体クアドラヴィータの髙橋智子代表と。もともとモナコ公国発祥の慈善団体で、現在創始者マダム・レジーヌ(グレースケリー公妃の秘書でアルベール太公の家庭教師だった人物)の思想を引き継いでいる唯一の団体だ。
さて、昨夜、横浜市のNさん(68歳・男性)が升砲舘の入学前面談にお越しになった。
英語と文化に対する深い敬意と、20年以上にわたる真摯な取り組み。そのひとことひとことに、鋭い洞察と教養が滲み出ていた。私は心から感銘を受けた。
面談ではあったが、むしろ対話であった。
精神性、教育、文化。私たちは、言葉の奥にある「価値観」を語り合った。Nさんは、教会や米軍基地で通訳をされてきた経験もあり、まさに多文化の狭間で言葉の本質を見つめ続けて来られた方だった。
「英語に対する興味は尽きたことがない」
そう語るNさんのまなざしは、まるで少年のように澄んでいた。
学ぶことへの純粋な情熱。
それは、どんな技術よりも尊いものだ。
特に印象に残ったのは、彼のこんな言葉だった。
「英語でものを考えると、普段のストレスを追いやることができるんです」
これはまさに、複数の文化を生きる者だけに見える境地だ。
多くの人が、日本語を直訳しようとして英語でつまずく中で、Nさんは、文化の文脈に寄り添いながら英語を使おうとしている。その姿勢は、称賛に値するものだと思う。
だが、彼はアメリカ文化に染まっているわけではない。
むしろ、こう語った。
「日本人としてのコアがなければ、説得力がないんです」
まったく、その通りだ。
英語が流暢であることと、日本人として誇りを持って語れることは、全く別の問題である。YouTubeやSNSで“英語が上手”とされる人たちの中に、どれほどの者が日本文化を背負って発言しているだろうか?
日本の良さを手放し、西洋に迎合することで自己価値を得ようとする人々の姿に、私ショーンはいつも寂しさを覚える。
升砲舘は、日本人としての精神と誇りを失わずに、英語で世界と渡り合うための道場である。Nさんにとって升砲舘との出会いは、ある意味で必然だったのかもしれない。
Nさんが今、悩まれているのは、英語を聞いていて、少しでも意味がとれないと頭が止まってしまうということ。日本語が入り込んでくる、と。
ご本人はこう自己分析していた。
「日本語の思考システムが、自分の中であまりにも完成されているからだと思うんです」
そしてこう続けられた。
「私は、ペラペラの達人になりたいと思っているわけではないんです。他の日本人たちから褒められたいとも思っていません。ただ、ネイティブスピーカーの自然な会話をちゃんと理解できるようになりたいんです。でも速くてついていけない。お手上げなんです。」
この言葉には、「学びとは何か」「語学とは何か」の核心がある。
「認められたいから」ではなく、「わかりたいから」学ぶ。
その姿勢こそ、本当の学びだ。
Nさんのように、本質を見極めようとする方にとって、升砲舘は単なる英語教室ではなく、「精神とことばの学舎」でありえるだろう。
私たちは、精神性と実利の両輪をもって歩む。
これまで英語に悩み、苦しんできた方ほど、「魂の英語」たるものの価値を理解できるだろう。
自分のことばで、ブレずに語る英語。
ただの語学ではない、生き方としての英語。
それこそが、これからの時代を生き抜く知恵となるのだ。

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