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英語がうまくなるための非情なる手段

英語が早くうまくなりたいのだが、なかなかうまくなれない?

ある方法がある。

地元を捨てることだ。もしくは、今の環境から出ることだ。

非情なる手段に思えるかもしれないが、これには歴史的かつ量子力学的な理由がある。

なぜ、地元を捨てることが、英語が早くうまくなるために大切なのか?

簡単に言えば、地元にいると家族や親戚、友達など、昔の自分をよく知っている周囲に茶化されてしまって、新しいことに打ち込むことができなくなるのだ。

世界最大の宗教であるキリスト教の始祖、あのイエス・キリストでも2000年前、地元のナザレでは「大工のせがれが何を偉そうに言ってるんだ」のような扱いを受け、布教活動はできなかったという。

周囲に茶化されるというのは、単に精神的にこたえるだけではなく、量子力学的にも不利な状況に追い込まれる。

例えば、技巧派で知られるカナダの天才ピアニスト、グレン・グールド(1932 – 1982)はキャリアの途中でコンサート活動から早々と引退した。理由は「聴衆の中に私の演奏ミスを期待している者がいる。そのような者の前では良い演奏はできない」ということだった。

量子力学的に言えば、現実は観察者によって決定されるので、いくらグレン・グールドが天才ピアニストでも聴衆がグールドのミスを期待していると、ミスが現実になって引き寄せられてしまうということなのだ。

これはキリストやグールドだけでなく、英語を学ぶあなたにダイレクトに関連する。

周囲に茶化されると、あなたの英語の進化は止まる。

バイリンガルでないとバイリンガルの気持ちはわからない。

一ヶ国語しか喋らない人からの助言や意見は、全く役に立たないばかりか、あなたにとって有害になることが多いので、耳を貸さないほうが賢明だと思う。相手には悪気はないのだが、その人にはバイリンガルの意義や喜び、あなたの持っている外国語への情熱など、何も理解できないのだから仕方がない。

ヨーロッパの中でもアメリカの中でも、バイリンガルの人間というものは話す言語によって、顔の表情が変わるのが「普通」である。

そして英語はその性質上、ある程度口角を上げていないと話しにくい。

「ぎゃはは〜!あんた何口角上げてるの〜!!!変なの〜〜!」

というような周囲からの雑音は、あなたのメンタルに有毒だ。

先に述べたように、身近な人間による「茶化し行為」は、キリストの生きていた時代から2000年も続いている。

ということで、茶化し行為はこれからも無くなることはないだろう。

韓非子(紀元前200年ごろの中国の思想書)でも触れられているが、身近な人間に気をつけろということだ。

特に日本では、がんばっている人を面白おかしく茶化す風習が目立つ。

被害にあう人が一人でも減りますように。

あ、地元や身近な人間がいつも悪い訳ではない。最後にハッピーな例を記しておく。

家族で英語に取り組んでいる升砲館の門下生たちがいる。

自宅で字幕なしで洋画を鑑賞するのに、ご高齢のお母様もご一緒されて観ていくうちに、なんと英語の全くわからないお母様もちゃんとストーリーを理解して付いてこられるようになったケースや、4歳の娘相手に英語を使っているママ、他にも親子で升砲館に通ってくれているケースなど。

みんな、ありがとう。ホントすばらしいよ!

追伸: とはいいつつも、私は地元を一切捨てておらず、とても大切に思っています。週末は京都の母校、立命館高校の同窓会でした。友達や先輩後輩、恩師の方々に会えて、大変嬉しかった。勇気をもらえて感謝しています!


ショーンツジイ

文化人類学者
英語道場 升砲館 館長


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