SHAWN TSUJII'S

美しく豊かな国、日本

写真は、9月に来日公演をした米国の凄腕ボーカリスト、マーク・ボールズと楽屋にて。

中学生時代から彼の歌を聴いて育った私にとっては、マークは憧れの人だった。自慢させてもらって恐縮だが、大人になってから尊敬するマークと親しい友達であることに、私は感謝してもし切れない思いである。それぐらい、私は嬉しい。

さて、親しくなるとズケズケ言う人が多い日本社会。
そんな社会において、人と一定の距離を保とうとするのは自然なことだ。

私は先日、そのような内容の記事を書いた。

日本への批判のように聞こえたかもしれない。

だが、誤解しないでほしい。

私は日本を愛している。

やっぱり、日本は豊かな国だ。

■砂漠の民と森の民

3,000年前の族長時代、モーセの十戒にはこう記されている。

「殺すな」「盗むな」「嘘をつくな」。

それらが“掟”として与えられたということは、当時、それらの犯罪がいかに日常的に起きていたかを示している。

砂漠の民にとって、生きるとは奪い合うことに等しかったのだ。

水も、食料も、信頼も、すべては闘争の中で守らねばならなかった。

他方、日本はどうだったか。

海に囲まれ、山は豊かで、淡水も豊潤(abundant)。

闘わずとも、魚や木の実、清水に恵まれていた。

生き延びるために他者を蹴落とす必要がなかったこの土地で、自然と「和」の精神が育まれたのは当然のことだろう。

聖徳太子が十七条憲法の冒頭で「和を以て貴しとなす」と記したのも、この風土の延長線上にある。

秦氏や蘇我氏のようなユダヤ系渡来人が、ヤハウエの神を棄ててまでこの地に根づいたのも、この“自然の豊かさ”に心を奪われたからかもしれない。

■権利が守る西洋、和が護る日本

ヘレニズム文明を源流とする西洋では、「権利」によって個人を守るしかなかった。

だが日本には、明治時代まで「権利」や「自由」という概念すらなかった。

福沢諭吉や西周がその言葉を翻訳するまで、日本人は“掟”ではなく、“情”と“調和”で生きてきた。

この歴史の違いを知らずに、単純に「日本人も欧米のように主張すべきだ」と断定するのは少し浅はかかもしれない。

■「和の英語」という思想

グローバルな時代を迎えた今、
日本人が目指すべき英語とは、
闘争でも逃走でもなく、調和の英語である。

マルクス史観的な「階級闘争の言葉」ではない。

日本の英語は、穏やかで、品があり、芯が強い英語でなければならない。

そして、その根底に「和」がある。

■発音は、和の“たしなみ”

ただし、発音はきちんとしておいた方がいい。

発音とは、マナーであり、気遣いだ。
相手に一度で伝わる言葉を発することは、
相手への敬意である。

世界のリーダーたちは、美しい英語で語る。
だからこそ、発音が悪いと信用を得にくい現実がある。

AI翻訳ツールを活用するのは良いことだ私は思う。

ただ、実際の会話でAIを使うとなると、結局は「使われる側」で終わってしまう。

だからこそ、あなた自身の声と感性で話す力が必要なのだ。

■日本古来の豊かさを胸に

・逃走でも、闘争でもない、相手と調和する英語。
・あなたらしさのある、美しい発音の英語。

それこそが、
日本という豊かな文化に生まれた者だけが身につけられる、
和の英語である。

見せかけだけ西洋化させた英語教育から逃れたい人は、升砲館でバランスの良い英語を獲得することができる。

日本古来の豊かさを大切に。


ショーンツジイ

プロイングリッシュスピーカー育成ディレクター



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