写真はブライダルファッションデザイナーの桂由美先生と。ご逝去されたことが悔やまれる。本当の意味でladyらしい品格を持っておられたお方だった。
さて、日本ではときおり、「自分は声が大きい」と誇らしげに語る人がいる。
まるでそれが、人より優れている証であるかのように。
けれど、その多くは、単に厚かましいだけの人だ。
他人の空間にずかずかと入り込んでくるような音圧。
気づけば、周囲の人は呼吸のリズムすら乱されている。
話題も奪う。
それを本人は「元気がある」とでも思っているのだろうか?
私は、あのような押しつけがましい「音の暴力」が好きではない。
力んで出した声は、ただの騒音だ。
ボイストレーニングや話し方教室に通い、「大きな声」を手に入れた人たちの中にも、
同じような“勘違い”が見られることがある。
「変われた」と本人たちは思っている。
たしかに、以前よりは音量は増したかもしれない。
けれどその多くは、胸や喉の過度の緊張と顔の強張りを伴った「力みの声」だ。
その場の空気を低俗にしてしまうほどの音量と音質。
周囲は無意識のうちに肩をすくめ、息をひそめている。
つまり、周囲を「我慢」させているだけ。
自分の値打ちを下げていることに本人も気づいていない。
升砲舘で鍛える「通る声」は、まったく異なる。
升砲舘で身につけるのは、「大きい声」ではない。
私たちが大切にしているのは、
・音量に関係なく、空間にすっと浸透する「通る声」
・相手の心に静かに届く「礼儀ある声」
・胸に響くが、決して圧し掛からない「品格のある声」
声とは、心の表れである。
だから、声を鍛えるということは、心を整えるということでもある。
相手を尊重する姿勢、空間を感じ取る感性、沈黙に宿る力。
それらがひとつになったとき、声は“音”を超えて、“気”として通じ始める。
声とは、内面から生まれる波動である
声とは、ただの音ではない。
あなたがどれだけ「英語を正しく発音できるか?」でもない。
それは、あなたの身体と精神の状態の結晶であり、
あなたの「存在そのもの」が発する波動だ。
升砲舘では、そのような“魂から通る声”を養う。
・大きさではなく、深さ。
・押しつけではなく、響き。
・威圧ではなく、品格。
「声を通す」とは、己を澄ませることにほかならない。
「厚かましさ」とは真逆の「通る声」なのだ。
どうか誤解しないでほしい。
升砲舘で鍛えられる声は、「人前で騒げるようになる声」ではない。
むしろその逆である。
品位ある静けさの中に、深い力が宿っている。
それが、升砲舘が求める「通る声」である。
大人としての礼儀なのだ。
あなたがもし、「厚かましい人間になりたくない」と思うのなら、
升砲舘の声の在り方こそ、きっとあなたの求めているものだよ。

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